出版業界に対して読者は何ができるのか?
04/09/29-03:11
ここ1〜2週間、出版業界のやるせない現状に色々と悩まされたり鬱させられたりで、更新が滞っておりました。
妹イベントではっちゃけたり(多くの方に来場していただき、大盛況のうちに終わりました。見に来てくださったみなさまどうもでしたー)、mixiでガス抜きしてなかったらマジで壊れていたかも(;´Д`)。まあ、未だに鬱が抜けなくて仕事が滞り気味なんですけどね。
で、そんな出版業界関係のネタですが、ライトノベル関係でこんな面白いことが起こっていたようで。
●風虎日記・9月11日●空の記・9月6&8日 なんというか、みのうらさんに激しく同意。『この○○がすごい』っていうタイトル付けのパターンは、宝島社が十数年に渡って『このミステリーがすごい』を出し続けたことで育て上げてきたものなわけで。そういった歴史に対するリスペクトも無しにタイトルアイデアを使ったあげくに、本家の方にもの申すって言うのはなあ(;´Д`)。仁義を通すという観念が根本的に欠けているんだろうか。
この件に限ったことじゃないけど、インターネットなり同人誌が「普通に存在するもの」という環境で育った世代には、こういった仁義に欠けている人が多い気がする。例えば同人誌の二次創作も、一部の例外を除けば著作権者側の「ファン活動の一環だから」という温情で黙認されているものであって、別に公に認められているものじゃないですし。かなり前の2ちゃんねる哲学版の東浩紀スレッドで、『十二国記』の未公認アンソロジーに対して作者と講談社が不快感を述べたことに対して「表現の自由の侵害だ」みたいな書き込みがあったのにはマジで萎えたし。あと自分のサイトで未公認アンソロの仕事をしたことをごく普通に報告している描き手さんも多いけど、一種の海賊版商売に荷担しているのと同じだということに気づいてないんだろうか(原稿を描く感覚は同人誌と同じだろうけど、掲載先が商業ベースの本だとその意味合いはまったく異なるんだが)。とりあえず、自分たちの権利ばっか主張しないで相手のことも考える姿勢をもたないと、いずれとんでもない形で反動はくるものだと自戒した方がいいかと。特にオタク関連だとそんな歴史の繰り返しなわけですし。
で、このネタに関連してのことだけど……こういったネット評論などでのムーブメントは、いったいどれだけ実際の出版業界に影響を与えているのか? はっきり言ってしまうと
「売り上げという数字に反映された場合においてのみ影響力はある」というのが結論だ。
ネットやオタク界隈などで「いま○○が熱い!」みたいな動きがあったとしよう。物作りの現場にいる作家や編集者がそれを嗅ぎつけて実際の商品に反映させることはいくらでもできるが、その前に立ちはだかるのが会社内部の売り出す側の存在だ。彼らの判断材料は基本的に数字のみだ。ムーブメントという実体のないものを嗅ぎつけることはない。自分で作品内容を見て「これは売り出せば当たる」と確信して売り込みに動くなんてこともなく、無作為抽出のアンケートのみで判断を下すだけだ。
ホームページやBLOGで自分の意見を発信することで、何かを変えられる……そんな幻想はこと商売絡みの事柄に関しては無意味に等しい。
実際に商品を買ったり、アンケートハガキを出すといった、アナログな直接アピールこそが未だに一番効果的なんですよ。2ちゃんねるで作品や作家を罵倒したり訳知り顔で何かを語るぐらいなら、その労力をアンケートハガキを書いて出すという行為に注いだ方がよほど有効なのだ(まあ、2ちゃんで騒いでいるタイプの人は書き込みでクダ巻いてすっきりしちゃうだけの人が多いのだろうけど)。よく「単行本派だから雑誌は立ち読みで済ます」みたいなことを語る人もいるけど、
その単行本が出るか否か(出るとしたら何部刷られるか)を決める指標はほとんどが「アンケートハガキ」。立ち読み派というスタイルは結果的に自分の好きな作家の首を絞めるだけなのだ。
本当に自分の好きなマンガや雑誌に客の側から何か影響を与えたいと望むなら、実際に本を買ってしっかり意見をアンケートハガキでぶつけてほしい。よく選挙になると「自分の一票で何か変わる訳じゃないから棄権する」という意見が出るけど、出版業界に関してはたった一票のアンケートハガキで何かを変えられるのだから。いやマジで。
あー、ちょっとすっきりしたかも(笑)
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( ・∀・)つ〃∩ ヘェーヘェーヘェー
Posted by 石黒直樹